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小林よしのり
2015.4.22 09:30日々の出来事

こんな時代に売れるのだろうか?


例の大作、わしのペン入れはついにあと一本になった。

わしが描かねばならぬ分量が多すぎるから、この作品を

完成させるのは億劫で、ずっと逃げていたのだが、

高森さんや、「SAPIO」の編集者・中澤・酒井両氏に

完成させてほしいと催促され、その気になってしまった。

 

・・のは良いのだが、毎日毎日描いてるうちに、

ふと脳裏をよぎるこの疑念・・

こんなに厳しい作品が売れるのだろうか?    

 

テレビじゃ朝から晩までチャラチャラ面白おかしい

から騒ぎばっかりやってるし・・

報道ニュース番組もすっかり毒素を抜かれて無難な

コメントばっかりになってしまったし・・

外出したら幸福そうな人々がヘラヘラ歩いているし、

最近できたチーズタルトの店に相変わらず

ずらっと客が並んでるし・・

自民党はちょっとでも自分の気に入らない言葉を

発したマスコミを脅し、なんと野党の政治家にまで、

言論封殺をやり始めたし・・

大衆は安保法制にも、何にも関心持ってないし・・

マスコミはこの「戦争法案」を国民に分かりやすく

知らせようと全然しないし・・

 

こんなテキトーな時代に、戦場での生死の極限状況を

描いたわしの例の大作が、売れるのだろうか?

まったく見当もつかない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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